今週のお題「読んでよかった・書いてよかった2024」
こんばんは。2024年に書いて良かったのはこのブログですね(笑)。
今思えば、もっと早く書けば良かったかなと思ったりしましたけど、
今年このブログでいろんな事を書けて本当に良かったです^^
さて、本題に行きますが…
2024年に読んで良かった漫画の一つが、
久しぶりに読んだ『すすめ!!パイレーツ』ですね!
私は、今年7月2日に書いた記事で『すすめ!!パイレーツ』を取り上げたのですが、
これを機に久々に読んでみようと思い、Amazonアンリミテッドで全巻読んでみました。
(ちなみに、アンリミでは無料(!)で読めます^^)
今『すすパイ』を読み返したら、いろいろと評価するべき点が多いのに驚きましたね!
その評価点の数々を挙げてみると…
- 【野球ギャグ漫画の草分け的存在】
- 【ポップでオシャレな作風】
- 【少年漫画に女性ファンを増やした】
- 【メジャーリーグネタを早くから取り入れた】
- 【ロッテより早い!千葉が本拠地】
- 【都市名(地域名)+愛称】
- 【地域密着の先駆け】
- 【早くからチアリーダー及びマスコットガール採用】
- 【「プロ野球二刀流キャラの草分け」登場】
- 【「ベジータ系キャラの元祖」登場】
- 【「ぶりっ子」という言葉のルーツ】
【野球ギャグ漫画の草分け的存在】
まずはコレでしょう!
それまで野球漫画は、梶原一騎原作の『巨人の星』に代表されるような、
硬派なストーリー漫画が当たり前だったのですが、
少し前に同じ週刊少年ジャンプで連載されたコンタロウ原作の『1・2のアッホ!!』同様、
「野球ギャグ漫画」の草分け的存在でありますね。
もしこの漫画がなかったら、
といった人たちは出なかったのかも知れませんね。
【ポップでオシャレな作風】
前にも同じ様な事を書きましたが、当時泥臭い画風が主流だった少年漫画において、
一味違ったポップさ、オシャレさがありましたね。
江口寿史先生がいたからこそ、鳥山明や北条司といった人たちが出て来たのかも知れませんね。
【少年漫画に女性ファンを増やした】
すすパイは、上記の「ポップでオシャレな作風」で女性ファンも多かったですね。
(後述する「チア及びマスコットガール採用」でかなりの応募があったそうです)
先にジャンプで連載された『アストロ球団』が初めて少年漫画で多くの女性ファンを増やし、
少し後に連載された『リングにかけろ』とかもそうでしたが、
すすパイも少年漫画に多くの女性ファンを増やしのちのジャンプ大躍進に繋げましたね!
【メジャーリーグネタを早くから取り入れた】
漫画のタイトル*1からも分かるように、あちこちでメジャーリーグネタが入ってましたね。
千葉パイレーツは実際アメリカ遠征までしてそこのチームと対戦*2した事がありますし。
過去に『巨人の星』でも作中にサンフランシスコ・ジャイアンツや、
セントルイス・カージナルス*3が登場した事はありますが、
当時ここまで大リーグネタが多い野球漫画は他になかったように思います。
【ロッテより早い!千葉が本拠地】
プロ野球ではそれまで神奈川県川崎市の川崎球場を本拠地としたロッテオリオンズが、
1992年に千葉県千葉市の千葉マリンスタジアム*4に移転し千葉ロッテマリーンズになり、
千葉パイレーツはそれより25年も早い1967年に千葉で誕生したという設定なんですよね。
なお、すすパイが連載されたのは1977年ですから、
連載開始はちょうど球団創立10周年だったんですよね。
【都市名(地域名)+愛称】
今ではNPBの球団も、MLB同様「都市名」が付いてるのが当たり前ですが*5、
「企業名」が真ん中に入ってたりしますよね。
ところが、千葉パイレーツはMLBや後年発足するJリーグのチーム同様、
「都市名(地域名)+愛称」ですね。
実力はともかく(笑)、球団名はよりメジャー志向って感じでしたね。
【地域密着の先駆け】
今ではNPBの球団も地域密着が当たり前なのですが、
すすパイが連載された当時プロ野球チームの多くは、
「企業の広告」的意味合いが強く地域密着は後回しって感じでしたね。
それとは逆に、千葉パイレーツは千葉農協*6が親会社ですので、
もうバリバリの地域密着型チームでしたね!
NPBは2004年の「球界再編騒動」以降、各球団が地域密着を強めて行きましたが、
千葉パイレーツはそれの先駆けみたいなものなのかも知れませんね。
【早くからチアリーダー及びマスコットガール採用】
千葉パイレーツは1978年にジャンプ本誌でチア及びマスコットガールを募集し、
その頃NPB球団のチアといえば、阪神タイガースとロッテオリオンズの2球団にしかなく、
チアの重要性に目を付けた千葉パイレーツは先見の名がありましたね。
【「プロ野球二刀流キャラの草分け」登場】
漫画では『MAJOR』の茂野吾郎といったような「二刀流」が出てきましたが、
すすパイには、猿山さるぞうという「二刀流」キャラがおりましたね*10。
当時プロ野球をテーマとした漫画で、二刀流の選手は他にいなかったのではないでしょうか?
ちなみに、すすパイの1年前の1976年に連載されアニメ化にもなった『新巨人の星』は、
前作『巨人の星』で左投手として再起不能になった主人公・星飛雄馬が、
右投手として蘇る物語ですが、一時的に打者として活躍しておりましたね。
【「ベジータ系キャラの元祖」登場】
江口先生のジャンプの後輩である鳥山先生の『ドラゴンボール』で、
主人公・孫悟空のライバルのベジータというキャラがおりますが、
すすパイでは、パイレーツナインの一人・粳寅満太郎(うるとら・まんたろう)*11のライバルで、
カープ選手の馬留丹星児(ばるたん・せいじ)*12というキャラがそれに当たりますね。
それ系の元祖なのかも知れませんね。
【「ぶりっ子」という言葉のルーツ】
今や日常会話にも使われるようになった言葉ですが、
元々は1980年頃に流行った流行語ですね。
その当時人気アイドルだった松田聖子さんのイメージが強いですが、
すすパイでは聖子ちゃんのデビュー以前に「かわいこぶりっこ」という言葉が使われ、
それが「ぶりっ子」という言葉のルーツだそうです。
…こうして振り返ると、『すすめ!!パイレーツ』という作品は、
改めて時代の最先端を行ってた名作だったんですね。
前にも触れたのですが、アニメ化にならなかった事が悔やまれます…。
*1:元ネタは、ピッツバーグ・パイレーツですね。
*2:ちなみに、「オクラホマ・オカマーズ」というルーキーリーグの球団。
*3:登場キャラの一人で、のちに中日ドラゴンズに入団するアームストロング・オズマがいた球団ですね。
*4:現:ZOZOマリンスタジアム。
*5:一部球団除く。
*6:現:JAグループ千葉。
*7:例外は広島東洋カープ。ただしその代わりに「ホームランガール」というマスコットガールがおりますね。
*8:顔出しで15名、イラストで5名。
*9:ちなみに念のため、全て女性です。なお、チアらしい活動をしたかどうかは定かではないようで…。
*12:名前の元ネタは『ウルトラ』シリーズの「バルタン星人」。